【HSPと運動】繊細・敏感な人に向いているスポーツは?

コラム

気分の向上に関わるドーパミンやセロトニンといった神経伝達物質は、運動によって活性化すると考えられています。(参考

そのため、適度な運動習慣は、HSPが抱えやすいストレスの解消に効果的であるかもしれません。

この記事では、HSPが持つ繊細・敏感な特徴と運動習慣との関連性について述べた上で、HSPに適したスポーツについて考察したいと思います。

HSPと運動習慣

HSPに特徴的な敏感さや感受性の高さと運動習慣との関係を調べた研究によると、敏感さや感受性を示す指標が高い人ほど、運動の実施頻度が低く、継続年数が短い傾向にあることがわかっています。(参考

このことから、HSPとしての傾向が強い人は、そうでない人に比べて運動が習慣化されにくいと考えることが出来ます。

その理由の一つとして、運動は大きな音・筋肉の痛み・呼吸の苦しさといった刺激を伴うため、刺激に敏感なHSPは、そうでない人たちよりも運動を続ける上でのハードルが高いことが考えられます。

一方で、運動を継続することで様々な刺激に対する順化作用が起こり、HSPに特徴的な敏感さが抑えられることが、HSPとしての傾向と運動習慣との関係に影響を及ぼしていると捉えることも出来ます。

また、上述の研究では、感受性が強い人はサッカー・バスケットボール・ラグビーといった身体接触の多いスポーツよりも、野球・バレーボール・ダンスといった身体接触の少ないスポーツを実施している傾向が強いことも示されました。

HSPが持つ繊細さや美的感覚は、身体接触が少なく、体の繊細な動きに注意を向けられるようなスポーツにおいて、有利に働くのかもしれません。

HSPと団体競技・個人競技

周囲に気を遣いやすく、他者の些細な一言に傷つきやすいHSPは、サッカーやバスケといった団体競技よりも、マラソンや水泳といった個人競技の方が好きだという人が多いかもしれません。

大学生を対象に行われた研究では、集団で10分間の大縄跳びを実施する前後の感情変化を測定したところ、HSPの傾向が強い人ほど運動実施後に肯定的な感情の低下が見られたという結果が出ています。(参考

このことから、繊細で傷つきやすい心を持つHSPは、集団で運動を行うことに対して大きな心理的負担を抱える可能性があると指摘されています。

また、HSPの70%は内向的な性格を持つ人たちで占められており、集団による運動の実施は、内向的なHSPにとりわけ大きな心理的負担を与えることが考えられます。

以上のことを考慮に入れると、自分のパフォーマンスがチームに与える影響を気にする必要がなく、人間関係における負担も少ない個人競技の方が、団体競技よりもHSP向きであるのかもしれません。

HSPに向いているスポーツ

以上に挙げたことを参考にした場合、HSPは身体接触を伴う団体競技よりも、一人で出来て身体接触の少ないスポーツに向いていると考えることが出来ます。

以下で、「一人で出来る」「身体接触が少ない」という条件に合致したスポーツの例を挙げていきます。

ランニング

ランニングは一人で気軽に始めることが出来る運動の代表格です。

動きやすい服装と靴さえあれば特別に必要な道具もなく、趣味として行う程度であれば独学でも始められる点が魅力です。

水泳

水泳もランニングと同じく、一人で黙々と行うことの出来る運動です。

道具にお金がかかることもなく気軽に始められますが、定期的に通えるプールがあることが、水泳を継続する上での必須条件となります。

ウェイトトレーニング

ウェイトトレーニングに代表される筋トレも、一人で黙々と行えるHSP向きの運動であるといえます。

自重を使ったトレーニングであれば、自宅で人目を気にせずに行うことも出来ます。

ヨガ

ヨガは体の健康だけでなく、心の健康にも良い効果をもたらすと言われています。

場所を選ばず一人で行うことが出来ますが、適切なポーズを修得するためにはスクールに通って経験を積む必要があるかもしれません。

ボルダリング

近年人気が高まっているボルダリングも、一人で行うことが出来る運動の一つです。

ジムで壁を登るだけでなく、自然の岩を登って心身ともにリフレッシュ出来る点も魅力です。

おわりに

この記事で挙げた研究結果によると、HSPは一人で出来て身体接触が少ないスポーツに比較的向いていることが示唆されました。

一人で黙々と行うことの出来る運動は、HSPの心身の健康を向上させる上で、大きく役立つことが考えられます。

一方、スポーツへの好みや体格・身体能力は人によって異なっているため、HSPだからコンタクトスポーツや団体競技を行うべきではないとは言えません。

これから運動を始めてみたいと思っているHSPの方は、この記事の内容を参考にした上で、自分の好みに合ったスポーツを始めて頂けたら幸いです。

最後まで読んでいただきありがとうございました!