【論文レビュー】HSPの生きづらさ対策にマインドフルネス瞑想は効果的なのか

コラム

この記事では、「マインドフルネスストレス低減法」がHSPの心理的状況に与える影響を調べた「An experimental study of the psychological impact of a MindfulnessBased Stress Reduction Program on highly sensitive persons」という論文の概要をご紹介します。

研究の概要

今回、参考にしたのは以下の論文です。

題名:An experimental study of the psychological impact of a MindfulnessBased Stress Reduction Program on highly sensitive persons
著者:Ilse Soons, André Brouwers, Welko Tomic
発表年:2010年
掲載雑誌:Europe’s Journal of Psychology(6巻4号, 148-169ページ)

47名のHSPに8週間の「マインドフルネスストレス低減法(The Mindfulness Based Stress Reduction: MBSR)」に参加してもらい、プログラムが「ストレス」「社会的不安」「自己受容」などの項目に与える影響を調べています。

マインドフルネスストレス低減法とは

マインドフルネスストレス低減法とは、仏教の考え方を基にして生まれた宗教色のないセルフケアプログラムで、米国のジョン・カバットジン博士によって提唱されました。

8週間にわたって行われ、参加者は2.5時間のグループセッション(瞑想+対話)に毎週(計8回)出席することが求められます。

また、毎週のグループセッション以外にも、週6日・最低45分の瞑想を、自宅で行うことになっています。

グループセッションには、「ボディスキャン」「マインドフルヨーガ」「静坐瞑想」「歩行瞑想」といったものが含まれます。

また、日々の活動では、楽しい出来事や不愉快な出来事に対して、一元的な判断に捉われることなく向き合うことが求められます。

マインドフルネスストレス低減法の詳しい情報に関しては、以下の記事を参考にしてください。

マインドフルネスストレス低減法(MBSR)とは。瞑想プログラムの内容・施設・料金について

研究結果

47名のHSPにマインドフルネスストレス低減法を体験してもらった結果、参加者の感じる「ストレス」と「社会的不安」が大きく減少し、「自己受容」が大きく高まることがわかりました。

また、その効果はプログラム終了後も持続し、プログラム終了の4週間後であっても、参加者の感じるストレスや社会的不安にさらなる減少が見られ、自己受容はさらに高まっていることがわかりました。

プログラム終了後にも参加者の心理的状況が改善し続けた理由としては、プログラムを終えた後でも参加者が自発的に瞑想などの活動を続けていたことが考えられます。

以上の結果は、マインドフルネスストレス低減法が、HSPの感じるストレスや社会的不安の減少や自己受容の向上に効果的であり、8週間にわたるプログラムを体験することによって、瞑想習慣が参加者に定着することを示しています。

どの活動が効果的なのか?

今回ご紹介した研究は、「マインドフルネスストレス低減法は、HSPの心理的状況を改善するのに役立つ」ことを示しました。

マインドフルネスストレス低減法は、「ボディスキャン」「マインドフルヨーガ」「静坐瞑想」「歩行瞑想」および自宅での瞑想といった、様々な活動によって成り立っています。

残念ながら今回の研究では、これらの活動のうち、どれがHSPの心理的状況を改善させるのに最も役立つのかは明らかにされていません。

瞑想が私たちの心にどのような影響を及ぼすのかは、まだまだ理解されていない部分が多くあります。

ですが、今回の研究は「瞑想習慣がHSPの生きづらさ解消に役立つ」ことを、科学的な観点から示したといえます。

おわりに

繊細で感受性が強いことを特徴とするHSPは、日々の生活においてストレスや不安を感じやすいかもしれません。

また、5人に1人という少数派であり、社会の一般的な価値観の下ではその特性が評価されづらいことから、自己肯定感を持ちにくい傾向があるかと思います。

今回ご紹介した研究は、瞑想習慣がHSPのストレスや不安感を低減させ、自己受容を高めることを示しています。

現在悩みを抱えているHSPの方は、日々の生活の中に自分の内面を見つめなおす時間を作ることで、気持ちを楽にすることが出来るかもしれません。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

(参考)Ilse Soons, André Brouwers, Welko Tomic (2010) “An experimental study of the psychological impact of a MindfulnessBased Stress Reduction Program on highly sensitive persons” Europe’s Journal of Psychology, 6(4), 148-169

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